初めてのWindows Server 2008R2:ファイルサーバーを掃除しよう

ファイルサーバーはすぐに「ゴミ箱」になってしまう。ドキュメントは貯まる一方だから仕方がないと言えば仕方がないんだけど、「ちょっと心配だからバックアップ」とか、どでかい動画を入れたらひとたまりもない。
そういえば、昔は(とくに、Windows3.1の頃)、パソコンがよく壊れたものだから、ファイルサーバーにデータを入れてた記憶がある。今は周辺機器がたくさんあるし、安価なので、重要度によって仕分けをするようにしたい。高い機械には、大切な情報をいれる。それに災害復旧を考えると、クラウドも活用したい。
たとえば、今後1年位の間で共有しなくちゃならないものだけファイルサーバーにいれて、「ちょっとバックアップしとこ」というのはNASに入れる。NASは、壊れたら復旧できない前提。バックアップも当然しない。ファイルサーバーは、定常的には、Windows serverのバックアップ機能でベアメタル・バックアップを取って、事業継続に必要不可欠な情報、永久保存の情報(ユーザーデータ)は、暗号化した上でAmazon Web Service S3に保管する。

最近は、個人情報保護の関係で、真面目にThin Clientを持ち歩いてるSIerさんたちがいる。これは、仕組みと機械(サーバー、ストレージ)にすごいお金がかかるから、「ペイするのだろうか」と思ってしまう。セキュリティーに関しては、性悪説にたたないといけないとはいえ、クライアントPCのディスクが滅茶苦茶安いんだから勿体ない。従業員を疑ってる会社さんなんだろうなぁ、とちょっと可哀想に思ってしまう。

話しが横道にそれたが、中小規模の会社さんだとWindows Serverのコストパフォーマンスがとてもいいと思っている。だけど、ファイルサーバーはすぐにいっぱいになってしまうから、リソースマネージャーをいれておくのがよい。Linux+Sambaみたいな構成では用意されていない機能を簡単に使うことができる。リソースマネージャを使えば、ボリュームの閾値の管理や、クオータ(フォルダーの容量制限)、大きなファイルの発見などができてしまう。

これを使うには、サーバーマネージャーの「役割の追加」で、「ファイルサーバー リソースマネージャー」を選択する。

「記憶域使用率の監視の設定」画面で、監視するドライブを選択する。以下では、CとDを丸ごと監視対象に設定している。

ここでオプションをクリックすると、下の画面がでるので、選択したボリュームの閾値(デフォルトは85%)と、監視レポートの種類を選択する。大きなファイルを発見したいのであれば、「大きいサイズのファイルのレポート」にチェックをいれる。

「レポートのオプション」画面では、レポートを作成する場所、設定したボリュームの閾値を超えた場合のメイルアドレスとSMTPサーバーを設定する。

これでインストールが完了する。

「管理ツール」に「ファイルサーバー リソースマネージャー」というのが入るので、これを開いて、「記憶域レポートの管理」を選択すると、先ほど設定したレポートの定義がでてくる。

レポート定義を選択して、右ペインの「レポートを今すぐ生成する」とすると、レポートを作成してくれる。(基本はタスクにして、定期的に監視レポートをつくる)。以下は、レポートの生成先に指定したフォルダー。大きいファイルの監視レポートだと、「LargeFilesxxxx.html」を選択するとレポートが見られる。

レポートは1枚のHTMLになっているが、以下のような感じででてくる。下は、種類別のグラフ。

下は、サイズの大きいものをピックアップしたレポート(案の定、友達の結婚式の動画を入れた人を発見した)。

上の定義では、Cドライブにレポートを書いてしまったが、ここだと都合が悪い。その場合は、左ペインの最上部(「ファイルサーバー リソースマネージャー」と書いてあるところ)を選択する。

右クリックをして、レポートの場所を(以下のように)変更すればよい。メイルの通知先などもここで変更できる。